テーマ:episode

episode8(腐女子の星)

部室の前が騒がしくなった。 「きゃー、ナツキちゃーん!!」 出てみると、かっちゃん程ではないが長身の女の子が小柄な女子3人に囲まれている。 うち2人は左右の腕にぶら下がっていた。こういうのも両手に花っていうんかい? ・・あんまりうらやましくないけど。 「今日は買い物に付き合ってほしかったのに!」 「ちょっとアンタどきなさ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

episode7(歌劇少女)

いきなり静寂がやぶられた。 まるでミュージカルのクライマックスのような朗々と通る声。 「そこにいるのは、おしげじゃないの?!」 シゲタさんが軽く手をあげて「ども」と返した。 どうやら3人目の新入部員らしい。 すらりと伸びた長身に日本人離れした彫りの深い顔立ち。 しなやかな身のこなしに相手をまっすぐに見る迷いのない眼差し。…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

episode6(クックロビン)

まさにちんまりという感じで痩せた女の子が座って本を読んでいた。 腕なんて振ったらポッキリと折れてしまいそうな感じ。 「あぁ、これで2人確保だから再来年も我が演劇部は安泰っと」 リョウコ先輩がふわりと笑った。 「わたしは部長の伊佐木涼子。一番乗りの新入生はシゲタさん。あなたは?」 「日村陶子です。」 「あの~~~、部長…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

episode5(恋のバカ)

すげなく振り切られた武器男は機関銃をかき抱いた。 そして長身をバウンドさせながら、機関銃を右に左にと振り回し始めた。 そう、ちょうどギターを演奏するような感じで。 「ふ、ふ、ふ~~じこちゃ~~~ん。ふじこちゃ~~~~んっ!!」 奇妙な節をつけて歌う武器オタクの向こうでは、自衛隊が腕立て伏せを黙々と続けている。 不二子っ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

episode4(怒れる美女)

「男ふたり、うるさーいっ!」 部室の奥からよくとおる声が響いた。 部屋は縦に長く、中間辺りに間仕切りを兼ねた背の高い本棚がおいてあった。 顔を覗かせたのは、ちょっとそこいらじゃお目にかかれないほどの美女だった。 柔らかそうな栗色のロングヘアに切れ長の瞳。まさに掃き溜めに鶴。 ・・・い、色っぺー。同じ高校生とは思えねぇ。 …
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

episode3(武器オタク)

再び部室のドアを開けると、男二人が取っ組み合いをしていた。 片方はさっきの迷彩服男。 よく見ると上は迷彩柄のTシャツで下は学生ズボンだ。なんだよ。 迷彩服が小柄に見えるのはもう片方の男が滅法デカいからだ。軽く180を超えていそうだ。 「たーちゃん、返せよ」 たーちゃんと呼ばれた迷彩服が機関銃を抱きしめてかぶりを振る。 「…
トラックバック:0
コメント:2

続きを読むread more

episode2(笑う顧問)

部室を後にしたわたしは、混乱したまま職員室へ向かった。 2年担任、教科国語担当、演劇部顧問の江本先生。推定40歳。妻子もち。 「部室に行ったって?面白い連中がいたでしょう」 ヒュー、ヒューッと細い笛のような奇妙な声で顧問は笑った。 「一人にしか会えなかったんです」 ・・・会ったというより見たとか遭遇したという方が近いけど。…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

episode1(自衛隊男)

部室のドアを開けると、そこは戦場だった。 床をほふく前進する角刈りの男が一人。 ひき絞まった体に迷彩服。 背中には不気味に黒光りする機関銃が縛り付けられている。 呆然と見ているこちらに気づき男の動きが一瞬止まる。 すくっと上げた顔の眼光の鋭さに思わず後ずさりしてしまう。 男の口がゆっくりと動いた。 「君も自衛隊…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more